変人達の考え事

変人（複数）が各々考えたことを書いています。

トップ > 3横綱休場と大相撲の展望

3横綱休場と大相撲の展望

この記事をシェアする
はてブ Google+ Pocket

3横綱休場

　大相撲名古屋場所は10日目を終えて、御嶽海がただ一人全勝を守っている。1敗はゼロで、2敗に朝乃山、栃煌山の二人。昨日まで同じく2敗だった遠藤と大関高安は3敗目を喫した。もう一人の大関豪栄道も3敗で、このまま御嶽海が逃げ切るのではと思う。そして、この優勝争いには3横綱がいない。

　

稀勢の里はもう限界？

　3横綱のうち全休したのが稀勢の里。これで、8場所連続休場だ。稀勢の里ファンとしてこういうことを言うのは心苦しいが、これ以上休んでもしょうがないのではと思ってしまう。横綱に昇進するまではほとんど休んだことのなかった彼が、昇進後9場所中8場所を休み、もはや相撲勘が戻っていないのかもしれない。5月場所前の横綱審議員会稽古総見を見に行ったが、鶴竜や豪栄道、栃ノ心相手にいいところなく負けており、復活は厳しそうだった。本人も親方も万全の状態で場所に臨みたいと行ってるが、いさぎよく出場するのも大事かと。

白鵬は・・・？

　今年に入って4場所中3場所休場している白鵬。唯一15日間出場した先場所も11勝4敗で終盤失速。今場所の3日間の相撲を見ていても万全かと思われていたが、実際けがが深刻なのだろう。昨年は休場がありつつも、出場した場所ではある程度結果を残していただけに、そろそろ引退も近いのではと囁かれている。もう一度強い白鵬は見たいが、乱暴な立ち合いを見たいわけではない。「勝利」と「横綱らしさ」この2つを併せ持った相撲を期待するのはないものねだりだろうか。

悪癖が出る鶴竜

　何年も言われ続けているが、鶴竜の「引き癖」はどうにかならないものだろうか。今年の初場所も10連勝するもこの「引き」をやってしまいそこから4連敗、栃ノ心に初優勝を許してしまった。しかし、そのあとの2場所ではいい相撲が続いていただけに、今場所はもったいなかった。敗れた勢戦と阿火戦は、どちらも廻しが取れず差せず引いてしまう格好になった。本来なら辛抱するところ、鶴竜はどうしても我慢できないのだろう。いい時の鶴竜はしっかりと当たれている。だからこそ、引きがうまく決まる。今場所は、特に勢の時は立ち合いの踏み込みが甘く、とても強く当たれているとは言えなかった。ただ、個人的に3横綱の中では1番調子がいいと思うので、しっかりけがを治して来場所がんばってほしい。

世代交代

　今の横綱大関陣は高安以外全員30代だ。栃ノ心だってなんだかんだ30歳。場所前は綱取りへ、などと騒がれていたが一転休場。再出場はしないそうなので、来場所はカド番になる。今場所は12年ぶりの横綱不在となったそうだが、今後はこういうことがざらに起きそうだ。そしてこれははっきり言って不名誉なことだ。見ている側からすれば、毎場所誰が優勝するのか予想がつかずおもしろい。ただ、やはり結びの一番で横綱が勝って締めるのがいいのではないか。横綱という存在は大きい。そして、今後その横綱になれそうな人が今のところいない。高安が最有力ではあるが、今場所の相撲を見ていても今一つぱっとせず、今以上の成績は望めないだろう。豪栄道は現状維持でいっぱいいっぱいな感じがする。つまり、横綱、の前に大関候補が必要だ。

ついに開花？

　最初に触れたように、関脇の御嶽海が今場所がんばっている。上位陣がふがいない成績の中良くやっていると思う。意外なことにこれまで三役での2桁白星がなかったとのことなので、今場所を機に一気に爆発しそうな予感がする。

　今年の初場所7連勝からの5連敗があるなど、連敗癖のあった御嶽海だが今場所は調子がいい。残り5日間もこのペースでいけば優勝は確実だ。2大関との対戦は残っているが、十分勝てる確率は高いだろう。

　今場所優勝、ないしはそれに準ずる成績をあげれば一気に大関昇進の話題が持ち上がる。さすがに今場所後ではないが、秋場所後の昇進もあり得る。上位陣不在ならなおさら可能性は高い。

ポスト御嶽海・・・？

　早い話だが、仮に御嶽海が年内に大関に上がったとしてその次に誰が来るのかという話だ。御嶽海一人が頑張ってもしょうがない話で、他の若手も台頭しないといけない。番付順で言うともう一人の関脇の逸ノ城も出てくるが、今場所の相撲を見る限り大関はおろか三役維持も厳しいだろう。先場所までは体がしっかりとついていっており、白鵬を破るなど頑張っていたが、今場所はその重たい体を持て余している感じがする。投げられたらすぐに土俵を割るなど、かつての小錦を見ているようだ。

　ほかにも貴景勝や玉鷲、勢などがいるが、安定した成績を残せていない。私は遠藤が好きで推しているが、まだまだな感じがする。今場所は3連勝スタートと好調かと思われたが、7勝1敗から現在2連敗中。昨日今日と相手に完敗している。遠藤の相撲のうまさは天下一品だが、それだけでは上に行けない。彼ももういい年齢なので、そろそろ結果が求められる。せめて今年中に三役に復帰してほしい。

優勝争いは・・・・？

　名古屋場所も残すところ5日間。御嶽海が逃げ切るか、それとも後続が引きずりおろすか。大関の2人にも意地を見せてもらいたい。